2016年に「ミニサイト」という言葉がブレイクして、雑記ブログからまとまった情報をミニサイトにスピンアウトするという方が増えています。
情報を体系的にまとめることは素晴らしいことですが、特にブログ運営しか経験の無いブロガーさんが初めてミニサイトを作るとき、ちょっと気をつけてほしいのが記事タイトルの付け方です。
記事タイトル、エモすぎ問題
ミニサイトにも色んなタイプがあります。ここではノウハウを体系的にまとめた教科書的なものや、網羅的なカタログ型などの完結型コンテンツについての話です。
あまり好きな言い回しではありませんが、ブログ運営論では「読まれない記事は存在しないも同じ」という考え方があるそうです。
タイムラインや検索結果から選ばれて記事を開いてもらうためには、ユーザーを引き込むような記事タイトルが大事という考え方は分からないでもありません。
しかしそれは、運営者がプッシュで情報発信するブログ型コンテンツでの作法なのです。
例えばギターのチューニング(調弦)についての記事があるとします。
ブログ記事の場合だと
「まだ狂ったピッチで消耗しているの?あなたの演奏をより輝かせるたった1つの方法」
というくらいエモーショナルなタイトルのほうがSNSでのクリック率は上がると思います。
しかし、これが体系的にまとめられた「ギター入門講座」のミニサイト中の記事であればどうでしょう?
目次にこのような長くて中身のわかりにくいタイトルがずらずらと並んでいたら、いちいち中身を確認しないと目的の記事にたどり着けなくてイライラしますよね。
目次の一覧性、視認性からも考える
完結型コンテンツの場合、上記のチューニングの記事であれば、まず「ギター入門講座 > 演奏前の準備」とカテゴリーを分け、その中に「チューニングの方法」や「ギターの持ち方、構え方」のようにパッと見て記事内容がわかるタイトルの記事があればユーザーは目的のページを見つけやすくなります。
目次本来の機能を考えるなら、できるだけスクロールせずに収まる範囲内に記事一覧を表示させ、中身が明確にわかるコンパクトなタイトルを並べるのが基本。
その上でSNSでのタイムライン上の見栄えを考えるなら、記事タイトルよりOGPを工夫して目立たせるほうが効果的でしょう。
タイトルだけでなく特にスマホ表示の場合、無駄に大きなアイキャッチ画像も一覧性を妨げます。
情報を探しているユーザーにとって、必要な情報の有無がわからなかったり、目的に合わない記事を開かせて時間を奪うことはむしろ悪なのです。
必要のないものを読ませないのもユーザビリティー
最近、Googleが検索結果画面で記事タイトルを勝手に書き換える問題が物議を醸していますが、これもまたユーザーが目的のページに早く間違いなくたどり着けるための施策と考えれば納得がいきます。
僕らが見ている基準はいくつかある。
- 比較的短いかどうか
- そのページのことをよく説明できているかどうか。
- そのページがあるサイトのことも説明できているのが理想的。
- 何らかの形で検索クエリに関連性があるかどうか
受動的に情報を受け取るユーザーに発信するブログ型コンテンツと、能動的に情報を探すユーザーに役立つ完結型コンテンツでは記事タイトルの考え方が違います。
何でもかんでも読まれなければ価値がないというものでは無いのです。
ユーザーが目的を持って訪れるミニサイト(完結型コンテンツ)では「必要のないものを読ませない」ことも大切なユーザビリティーなのです。
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